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                         南ア / 甲斐駒ケ岳 ・ 黄蓮谷右俣アイス      map           2015年12月31日


正月休みは超クラシックな黄蓮谷右俣のアイスクライミングに行ってきた。2010年以来のアイス、右俣ならば何とかなるでしょ、と考えての事だ。一行に冷え込まない今冬、氷の状態が気になっていたが、最初の千丈の滝と奥の滝の一段目以外はばっちり凍っていて、しかも、ラッセルが全く無く、奇跡的に明るいうちに山頂に立つ事が出来てしまった。
 使う事のなかった登攀具・幕営具そして食料・アルコールを背負っての「ボッカ」
はしみじみと、体力の限界を感じさせられた。      photo album

竹宇駒ヶ岳神社(5:20)~5丈下降点(9:30-10:00)~千丈の滝(10:50)奥の滝下(14:00)~甲斐駒ケ岳(16:30)~竹宇駒ヶ岳神社P(23:00)

5:30

ここを渡るのは6度目になる。
今年は雪が少なく。
刃渡りまで殆ど雪はなかった。


 


 

八ヶ岳も可愛そうな位、雪が無かった

9:30

5丈から見る山頂はそれなりに雪はついている

5丈の広場で休憩後、アイゼン、ハーネス
を着けて黄蓮谷に下降する。
ト 
レースが付いていたので迷う事はなかった


10:50

千丈の滝は釜が出ていて登れる状態ではない。


 

坊主の滝はまずまず凍っていた

余りにも久しぶりだったので、最初の
数メートルは足が震えてしまった。
 
その後は楽しく登ることができた。

夏はこんな感じ


                 ここの二俣で2009年にトレースした左俣
                 と別れ右俣へ進む。

左岸の氷瀑

氷とのコンタクトラインを進む。

山頂を目指して、ひたすら、ひたすら進む

大晦日の夕方にこんな所に人はいなかった。

         振り返ると、随分と上がってきたが、

         先はまだ長い。

14:20

正面に見えるのが、トリを務める「奥ノ滝」

  二股から思っていたのより、ずーっとずーっと、
  長く感じた。一段目は何か危なっかしい。
   
崩れないとは思うが、命は大切にしたいので、
  左から巻いた。

15:05

登り終えた処から振り返る

この右俣、夏はともかく、アイスクライミングとしては全然魅力的ではない。
 ルートが山頂に突き抜けるところはスッキリして良いのだが、何と言っても核になる滝が無く「アイゼントレーニング」に終始し、フラストレーションのたまる、スッキリしない
ルートであった。

奥の滝を終えると山頂は指呼の間 

  最後の100mの雪壁がとにかく、きつい。
  休んでばかりで、時間だけが過ぎていく。

16:30

それでも、日没前に山頂に立つ事ができた。
 もう1ミリも足を上げたくない心境だ。記録
写真だけ撮って、そそくさと山頂を後にした。どこかでテン張っても良かったが、テントを設営する体力、水作りをする気力すら、既に残ってなかったので、下山することに決める。
 5丈までの凍った梯子の下降はいつも命がけだ。
刃渡りから下も、同じ所をグルグルと引き回されている様で、中々、高度が下がらない。今回もヘッデン歩行だからなおさらだった。心が折れる度にザックにもたれて、10分、20分ウトウトしてしまった。
 そんなわけで、車に戻ったのが新年を迎えるほんの少し前になってしまった。

 

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