谷川  /  一ノ倉沢3ルンゼ 敗退              2008年10月19日

雪の消えた本谷を下部から攀ろうと行ってみましたが、今年の大滝は依然、雪の中で、ダメ。そこで、前から行ってみたかった、3ルンゼに入ってみました。       photo album

この時期の一ノ倉は初めてで、アプローチをどうしようか悩んでいるとちょうど、先行パーティーが沢伝いに行くのが見える。

で、私も彼らの後を行く事にする。一部フィックス頼みな部分が有り良いとは言えない。

ここはセオリー通り右岸巻き道からが、確実で安全だ。

 

 

ひょんぐりの滝
ひょんぐりの滝上

先行者2人は、4ルンゼに入るそうだ。その中の年配の方は途中で会う人、会う人皆知り合いの様だった。

 

中央稜を攀るクライマー達

南稜テラスから見る

2ルンゼとドーム

マッターホルン状岩峰

行くはずだった3ルンゼ

本谷バンドは慎重にトラバースして、F滝を左から上がりバンドを右にトラバースします。

4ルンゼF1を行くパーティー

3ルンゼと目星を付けた草付きは実は3ルンゼではなく央奥壁で、思いっきり嵌った。50mほど上がって間違いだと気付き、最初は適当な所から右のルンゼに入ればいいいだろうと軽く考えていたら、易しかった草付が次第に立ってくるではないか、この時点ですでに下降は困難で、仕方ないから上部に見える安定してそうな所を目指し上がるが、そこに着くと実は安定して無く、さらに上を目指すなんて事を何回か繰り返している内に、本当に進退窮まってしまった。

 この間全くロープを出すことが出来なかったので、本当に命がけだった。

懸垂するにも安定した岩すら見当たらなく、途方に暮れてしまった。3ルンゼ側に行くと岩は安定してくるだろうと淡い期待を寄せて、不安定な草付きに乗り、決死の覚悟で右寄りにトラバースし3ルンゼの縁らしき所で比較的安定した岩を見つけ出す。これでなんとか脱出できそうだ。足場が悪く、懸垂支点構築に1時間半もかかってしまった。

懸垂は空中部でロープは足りなくなり、細引きを継ぎ足したり、救助訓練さながらの手の込んだ下降になったが、どんぴしゃり3ルンゼのビレー点に降り立つことに成功する。そこから更に2pの懸垂でF滝下に戻ることが出来た。

2p目の懸垂

最後の懸垂

雲1を行くパーティー


昼過ぎなのにまだ第一ハング上にいる。

                               テールリッジから見る一の倉沢
樋状滝
衝立が美しい。

ひょんぐり上


帰りは右岸の巻き道から

錦秋の一ノ倉沢



敗退なのになぜか清々しい気分。 

 

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